2026.06.29

  • 溶融亜鉛めっきとは

なぜ鉄は錆びるのか? なぜめっきで防げるのか?

「鉄はなぜ錆びるの?」

これは、お客様からよくいただくご質問のひとつです。

実は、鉄が錆びる原因は水と酸素によって起こる電気化学反応にあります。

鉄の表面に水分や酸素が付着すると、目には見えない小さな「電池」が無数にできるような状態になります。この現象を局部電池作用と呼びます。

このとき鉄ではFe Fe² + 2eという酸化反応が起こります。

鉄から放出された電子は、水に溶け込んだ酸素へ受け渡され、水酸化物イオン(OH⁻)となり、一方で鉄は鉄イオン(Fe²⁺)になります。

この二つが反応して錆のもとができ、反応を繰り返すことで、最終的に赤錆(酸化鉄)が生成されます。

つまり、鉄そのものの性質として、錆びることは避けられない現象なのです。

 

なぜメッキで錆を防げるのか?

 

ここで活躍するのが亜鉛です。

亜鉛は鉄よりもイオン化しやすい(金属として先に酸化されやすい)性質を持っています。

そのため鉄の表面を亜鉛で覆うと、鉄よりも先に亜鉛が反応し、鉄を守ってくれます。

この働きを犠牲防食と呼びます。

さらに、亜鉛の表面には時間の経過とともに酸化亜鉛(白さび)などの緻密な保護皮膜が形成されます。

この皮膜が水や酸素の侵入を防ぎ、腐食の進行をさらに抑制します

 

「二重の防錆効果」が亜鉛メッキの最大の特長

溶融亜鉛メッキは、次の2つの作用によって鉄を長期間保護します。

犠牲防食(電気化学的防食)
亜鉛が鉄より先に腐食することで、鉄を守ります。

 バリア効果(物理的遮断)
亜鉛表面に形成される保護皮膜が、水分や酸素の侵入を防ぎます。

この「電気化学的防食」と「物理的遮断」の二重の効果により、溶融亜鉛メッキは非常に優れた防錆性能を発揮します。